#11『俺は全部、こいつでやってきた。』
ーMacBook Pro


WWDC2020に釘付けになった約5年前の深夜3時。俺は、デスクに置いたコーヒーをひっくり返して踊った。一人で熱狂した。
ついにAppleが、自社開発チップ「M1」を載せたMacBook Proを発表したからだ。そりゃコーヒーひっくり返して、上着がシミだらけになっても、部屋で一人ウホウホ踊り狂うわけだ。俺はあの瞬間、「これは間違いない」と思った。時代が変わる音が、確かに聞こえた。

でも、最初からMac派だったわけじゃない。昔は、WindowsのPCだって使ってたんだけど、Excelも思うように扱えずに、ファイル管理なんて、もってのほか。使う道具なんて呼べたもんじゃなくて、PCと戦ってた。道具というより、むしろ敵だった感じ。
それがある日、初めてMacに触れた瞬間、スッと世界が開いた感じだった。「あ、こっちの方が自分には合ってる」ってマジで思った。感覚で操作できる。作ることに集中できる。俺の中の“つくる”というスイッチを押してくれたのが、Macだった。

そして俺は、M1搭載MacBook Pro(こいつ)をやっと手に入れた。あれからの約5年間、俺はずっとこのアルミの板の上で仕事をしてきた。…ん!!?まだそんなもんか?(独り言です)
結果、俺の読みは 間違いなかった。動画編集、写真のレタッチ、楽曲の制作。Illustratorでロゴを組み、Photoshopでバナーを整える。ゴリゴリ触ってwebサイトをつくり、Keynoteで企画書だってじゃんじゃん描く。
同時にズラッとソフトを立ち上げたって、フリーズはほぼ皆無。ファンも滅多に回らない。編集も書き出しも音の打ち込みも、全部サクサク。バッテリーが弱ってきたり、予期せぬキーボードの連打もあったりするけど、今も、まだまだ現役。トータルクリエイティブを提案できる理由はMacBook Pro(こいつ)のおかげだ。

静かに、黙々と、結果を出し続ける。派手さはないけど、数字と信頼はケタ違い。まるで三冠王時代の落合博満のようだ。やっぱり本当に頼れる相棒ってのは、そういう存在なんだなーって。

このMacBook Pro(こいつ)を開いた瞬間から、“編集モード”にスッと入る自分がいる。キーの戻りも、タッチパッドの精度も、もう体が覚えちまってる。一緒に回ってきた撮影現場も、編集徹夜の夜も、全部がこの13インチの中に詰まってる。そろそろ買い替えを考えたほうがいいのかもしれない。つい最近、キーのタッチに違和感があったから、キーボードを自力で剥がして直したりもしたっけ。ビクビクしながら修理したんだけど、最高にスリルな時間だったぜ、相棒。このMacBook Pro(こいつ)には、とにかく思い出がありすぎる。キズも、テカリも、仕事をしてきた証ってやつだ。
だから今日も俺は、MacBook Pro(こいつ)をPatagoniaのバックパックに入れて、さっさと外へ出かける。どこでも編集室になって、どこでも仕事場になって、創作スタジオが目の前に現れるようなもんだ。最高じゃねーかよ。引き続き、一緒に暴れようぜ。
『俺は全部、こいつでやってきた』
(⬆︎俺の相棒シリーズ)
補足メモ(仕事道具としてのスペック)
• 機種:MacBook Pro 13インチ(M1, 2020)
• 使用年数:5年くらい?
• 使用ソフト:Davinch Resolve / Premiere Pro / Lightroom / Logic Pro / maschine2 / Illustrator / Photoshop
• ポリシー:できることは全部、Mac(こいつ)でやる。
• 周辺機器:外部ディスプレイもたまには使うが、基本はこれ一台主義。