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#2 「クリエイティブの力」
——現代に必要不可欠な理由

仕事でも町起こし活動でも、”困っているお話し”をたくさん聞く機会がある。その度に僕は『伝えるだけじゃ伝わらない、伝わる仕組みを作らないと』というお話をする。情報過多でAIの進化も目まぐるしい現代において、”クリエイティブが必須だ”というお話をするのだが、相手の反応は『何言ってるんだ?(目がテン)』。といった場面に出くわす機会が本当に多い。


”伝わる仕組み開発のお仕事”でも、”この町起こし活動”も、浜松アーツ&クリエイションとともに仕掛けた”novelbox藝宴祭”も、全てのど真ん中に”クリエイティブ”がある。でもみんなに、一人一人に細かく説明してる時間はない。だからここにズラッと書いておこう。



社会課題と変化の時代における“創造性”(クリエイティブ)の必然性

かつて「創造性(クリエイティブ)」といえば、アーティストやデザイナーなど特定の職種に必要な能力だと考えられてきた。しかし今、あらゆる業界・立場で「クリエイティブの力」が求められる時代が到来している。なぜ、創造性はこれほどまでに注目されているのか?現代社会の構造と照らし合わせながら、その必然性を読み解いていこう。


LIFE PROJECT HOTEL
LIFE PROJECT HOTEL

1. 正解のない時代に、「問いを立てる力」が求められている


現代は「VUCA時代(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)」と呼ばれ、かつてのような「正解のある社会」は崩れつつある。AIの進化、気候変動、少子高齢化、地域衰退、グローバル経済の不安定性——問題が複雑化する一方で、かつてのマニュアルやロジックでは対応しきれないケースがあちこちで爆増している。


そんな中で必要とされるのが、「問いを立て、答えを創り出す力」。これはまさに、創造性そのもの。答えを追うんじゃない、答えを創るのだ。今までの与えられた枠組みの中で効率を求める時代から、自ら枠組みを再定義する時代へとシフトしているということだ。


LIFE PROJECT HARUNO
LIFE PROJECT HARUNO

2. 社会課題は“創造的な発想”なしには解決できない


たとえば、地方創生においても、ただ人口を増やすだけでは本質的な解決にはなりゃしない。「この地域ならではの価値とは何か?」「どんな未来を描くべきか?」そんなビジョン設定と、それを形にする企画力・編集力が不可欠


福祉、教育、医療、環境…どの領域だろうと、前例踏襲だけでは通用しない局面が続いていることだろう。課題を「課題のまま」語るのではなく、そこに新しい視点と可能性を吹き込む——それがクリエイティブの本質的な役割なのだ。



3. テクノロジー時代こそ、人間の“創造力”が差異を生む


AIや自動化によって、私たちの生活や仕事はますます効率的になっているが、一方で、誰もが同じ情報やツールを使える時代だからこそ、「どう使うか?」「何を生み出すか?」がとても重要。

つまり、ツールの時代から“意味”の時代へと移行しているということ。いくらテクノロジーが進化しても、「人の心を動かす」「共感を生む」「文脈をつくる」といった力は、人間の創造性に依存しているのだ。


4. 経済価値だけでなく、「文化的価値」も同時に問われる時代へ


サステナビリティやウェルビーイング(well-being)といった横文字の概念が注目される今、社会は単なる「経済効率」じゃなくて、「持続可能で、豊かで、多様な世界」を求めている。そこでは、ロジックだけでは説明できない、“物語性”や“美意識”、“共感性”があるかがキーポイントだ。


何が言いたいかというと、企業も地域も人も、文化的価値を内包した存在でなければ支持されない(ファンが生まれない)のだ。こうした価値を可視化し、体験として届けるためにクリエイティブの力が必要だと言い切れるワケだ。


5. 「クリエイティブ」とは一部の人の才能ではなく、“全員に備わる力”


最後に強調したいのは、「創造性は誰もが持っている」という事実。アートやデザインだけが創造性ではない。問いを立て、試行錯誤し、他者と共に意味を見出す——そうした営みこそ、今の時代における“クリエイティブ”なのだ。だからこそ、ビジネスパーソンも、行政も、教育者も、主婦も学生も子どもも、すべての人にクリエイティブの視点が求められているのだ。


novelboxでのミーティング風景
novelboxでのミーティング風景

6.『僕たちの実践式ミーティング』


大抵のミーティングってのは、なにか議題があって”決めること”を目的に進めていくが、僕たちはあえて議題すら設けずに『みんなが好き勝手に話す』それを”聞くだけの会”を実施する。”決める決定者”を設けないことで安心感が生まれ、好きなだけ、横並びでお話をする時間。これは一見、超無駄な時間に聞こえるかもしれないけど、そもそも『”問い”そのものが間違っている可能性』に気付ける瞬間があったりする。(◀︎『問い』については後日記事にします)


『アイデアで散らばりまくった机の上』状態をわざと意図的に作り、そこから改めてもう一度整理をし、そもそもの問いにズレがないかを見極めて、そして決めていく。



さいごに:社会を動かすのは、いつも「想像(創造)する力」から


未来は、予測するものではなく、創るもの。

そして、その出発点はいつも“ひとつの創造(クリエイティブ)”から始まっていく。


LIFE PROJECT 平山了将

『“伝わる仕組み”へ最初の一歩』
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#19「ジャンルを超えた先にある答え」
――“交差点”が、これからの社会課題解決論

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#18『町起こし物語第4章』
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#17『仕事のハナシシリーズ 開幕』
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#16 『まんま写真展の舞台裏』
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#14『前例をなぞるか、革命を起こすか』
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#12『旅するように、町をつくる』
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#11『俺は全部、こいつでやってきた。』
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